第7章 君は僕のもの*
side.名前
「……ん……あれ?悟さん」
「うん?起きた?」
目を覚ますと、悟さんの膝枕で寝ていた。
「うん。私…寝ちゃってた…」
「お風呂に入れても寝てたよ」
「えっ?」
自分の身なりを確認すると、キレイになっている。
「…ありがとう…」
裸、見られちゃったけど、もう2回目だし。
今朝も一緒に入ったし。
今更、恥ずかしがっても仕方がないよね。
「名前。ご飯できてるよ。食べるでしょ?」
「うん」
「今日は和食でお赤飯だよ」
「そうなんだ」
悟さんのご飯は美味しいから、何でも好き。
「何でお赤飯か聞かないの?」
「ん?何か理由があるの?」
首を傾げると、悟さんはへらりと笑う。
「名前が初体験したからお祝い」
「えっ?」
ボッと顔が熱くなる。
「…ありがとう…」
こんな恥ずかしい事、皆お祝いしてるのかな?
世間では、どうか分からないけど。
悟さんが喜んでくれてるから、お祝いされておこう。
食後のケーキは、カフェで食べた時より美味しく感じた。