第1章 僕の初恋
side.五条悟
君を初めて見た時のことだ。
あまりの可愛さに、
このまま攫ってしまいたい。
本気でそう思った。
「弱者生存」
「呪術は非術師を守るためにある」
僕のたった一人の友人が放った言葉。
「それ、正論?」
「俺、正論嫌いなんだよね」
僕はそう言い返した。
だってさ
そんな事を言われたら、
生まれながらに呪術師の俺と
一般人の君は
この先…
どうしたって交われないじゃんか。
僕は持ってる側だし、
見える側だ。
君とは住む世界が違う。
頭では分かっているんだ。
だけど、僕と君は出会ってしまった。
どうしようもなく惹かれて、
君を想わずにいられない。
君を好きにならずにいられなかった。
— 僕の可愛い妻 —
高専2年の春_
俺と傑の両名に天元様、
直々に依頼を振られる。
内容は依頼主である天元様の適合者、
“星漿体”と呼ばる少女の護衛と抹消だ。
早速、彼女が通っている女学院へ向かう。
そこで僕は君と出会い、
恋を知った。