第12章 僕の誕生日(20歳)②*
side.名前
今日の悟さんは凄く甘えんぼで。
夕食後も、私の膝枕で微睡んでいる。
「ねえ?悟さん」
「うん?」
「今日はお仕事しないの?」
「うん。明日のために充電してるんだ」
「そっか」
私は嬉しいけど、いいのかな?
「僕さ。仕事しないで、ずっと名前とこうしてたいな」
「ふふっ。可愛い」
悟さんも我儘を言う時があるんだね。
よしよしと頭を撫でて、宥める。
「私にして欲しいことある?」
「んー。あり過ぎて迷っちゃうな」
「えっ!?」
私、そんなに至らない所あるの?
「何して欲しい?努力するから話して?」
「んー。そうだなー。仕事から帰ったら、まず膝枕で疲れを癒してー」
「うん」
「エッチしてー」
「うん」
「名前のおっぱいに包まれて寝たいかな?」
「そんなことでいいの?」
もっとハードルが高い事を要求されると思ってたのに。
なんか拍子抜け。
「僕にとっては重要なことだよ」
「そっか」
へらりと笑う悟さん。
そんな事で悟さんが満たされるなら。
私が全部叶えてあげたい。