第2章 お見合い
side.五条悟
「じゃあ、あとは若いお2人で話し合って?私は席を外すわね」
「そうしてくれる?」
雰囲気を散々乱して、
漸く立ち上がる母。
やっとか。
これで落ち着いて話せるよ。
「あっ!悟さん!」
「何!?まだ何かあんの!?」
「お布団は1組で良いわよね?♥」
去り際に、母は核爆弾を投下した。
もういいから!
あっち行ってよ!
「ごめんね。母が強烈で…。疲れたでしょ?」
「いえ。とんでもないです。凄くご親切にして下さって」
近くで見ると益々可愛いな。
純粋無垢。
その言葉がしっくりくる。
きっとその容姿で、
色んな男を虜にしてきたんだろうね。
僕しかり…さ。
可愛い君を、
しげしげと魅入ってしまう。
「改めて僕は五条悟。宜しくね。名前ちゃん」
「名前と呼んで下さい。こちらこそ宜しくお願い致します」
うーん…
なんだろう?
堅苦しい…
育った環境のせい?
家に引き取られたせい?
礼儀正しい。
それを通り越してる気がするんだよね。
「君さ」
「はい」
「どういった経緯で家に来たの?」
名前の目を真っ直ぐ見ると、
顔に影を落とした。