第2章 男性客の正体は?
「で、お兄さんは?」
「、、あァ?」
「私も話したんだから、お兄さんのことも話して?」
安は可愛く首を傾げる。彼は困ったように頭をかいている。
「お兄さん、名前は?」
「、、、不死川実弥」
「実弥さんって言うのね。
実弥さんは鬼狩様なのよね?」
「、、、まぁ、そうだな。」
「強いの?」
「、、、弱くはねぇな。」
弱くないどころか鬼殺隊最上位の柱ではあるが、あまり詳しい話しをするわけにもいかず、実弥は安の質問に曖昧に返事をする。
「そろそろ帰れそうかぁ?」
「あら、大変。もうこんな時間、女将さんと旦那さんが心配しちゃう。」
安は慌てて立ち上がる。
家の人にお礼を言って、二人で家を出た。