第10章 素直への第一歩
音羽が小さく息を呑み、身体を強張らせる。
しかし錆兎はお構いなしに、ぷにゅぷにゅとその感触を楽しむように揉みしだき、そして小さく「うーん」と唸った。
「そういえば、音羽。少し前から思っていたんだが…、コレ…随分と育ったよな?はじめの頃は、こんなになかった気がするんだが…、」
確か、自分の手にフワッと軽く収まるくらいだったはず…と、錆兎が軽く首を撚る。
「そ、それはっ、その……錆兎のせい…だから、」
「俺の?」
「カナエちゃんが言ってたの、その……男の人に揉まれると…大きくなるって……、」
そう言われて、錆兎は驚いた顔で、掴んだ果実をくいっと持ち上げた。
そういえば行為の際、余計な愛撫を嫌がる音羽が、唯一触ることを許可した場所は胸だけだった。
「そう…か。…なら、これは俺が育てたようなものか。」
錆兎は、感慨深げにフニフニと軽く揉みしだくと、にんまりと微笑んでこう言った。
「じゃ、俺の物だな。」
「なんで、そうなるのよ!?」
抗議しようと音羽が錆兎に振り返ると、待っていたかのように唇を塞がれる。
「んんっー!」
そのまま舌を差し込まれ、舌を絡め取られる。
「はぅっ…、まってっ!……私、まだっ…、心の…、んふっ…準備っ…、」
「済まない…、もう我慢できな…、んっ…、」
舌先で音羽の口内を激しく刺激しながら、クニッと掴んだ果実の先端を指先で何度も擦り上げる。
すると、音羽の鼻先からぐぐもった甘い吐息が漏れ出た。
「んうぅ…、んっ…ぁん…、」