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【原作沿い夢小説】オタク+オタク=?【HQ/影山飛雄】

第5章 3ページ目 チラチラッ


「ふぁーい」



オタク+オタク=?
3ページ目 チラチラッ



 もさっと起き上がり、夕飯前の散歩に出掛ける事にした。やらなきゃいけない事だし、身体を動かしたら気分転換になると信じて。

「てまこー。お散歩行こっかー」

 散歩。その一言に待っていました、とばかりにお散歩モードのてまりが既に玄関へと向かって移動を始めた。
 散歩に連れていってもらうんじゃなくて、散歩に連れていってやるぞ、と言う意識のてまり。
 飼い主と飼い犬の上下関係は完全に失敗していた。

「先に行くんかい。別に良いですけどー」

 散歩用バッグに散歩グッズを詰め、少しずつ日が伸びてきている外へと出た。
 四月の十七時過ぎはまだ肌寒い。宮城なのだから本格的な暖かさはもう少し先になりそうだった。
 それでも、雪とさようならした春の散歩はしやすく、花粉症と無縁なので朔夜にとってもしかしたら、春は一番過ごしやすい季節なのかもしれない。

「フンフンフ~」

 特に意味もなく鼻歌を口ずさみながら、歩きなれた散歩コースを歩く。
 この時期は桜が咲き誇る時期で、見ていて好きな景色が続いている。特に好きなのは青空との組み合わせだ。
 空色と桜色の組み合わせは物心付いた時には好きだった気がする。
 青空と言ったら向日葵、が一般的なイメージかもしれないが、朔夜にとっては向日葵との組み合わせよりも桜との組み合わせの方が好きだった。
 散歩中は色々と興味をそそる物が多く、色々と考えずに済む。……筈。

「…………」

 ぼやーっとしてしまうと、どうしてもあの後姿が脳裏を掠めてしまう。

「ぬぬぬん!」

 ブンブンと首を振って意識の中から追い出し、散歩を堪能するのだとスマホを取り出し風景を撮影しつつ散歩をして帰宅した。





「はぁ~~~~」

 夕食も食べ、お風呂にも入り、後は就寝するだけだ。
 まぁ、まだ時間は遅くないので漫画を読むのもよし、ゲームをするのもよし、お絵描きするのもよし、妄想するのもよし。言葉のままだが自由時間だ。
 てまりは人のベッドのど真ん中で当たり前の様に爆睡をしていて、相手をする必要もなし。
 今日はゲームにでもしようか、とパソコンを起ち上げた。
 隊長でも誘ってREDSTONEでもやろうかと、スマホを持ったがやっぱり気が乗らないな、と持っていたスマホを机に置いて伸びをした。
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