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【原作沿い夢小説】オタク+オタク=?【HQ/影山飛雄】

第9章 7ページ目 秘密の特訓は男のロマンである


「取り敢えず中に戻ろうべ。目立つから」





「影山だけは本当に止めた方が良いから!」
「ほうほう。詳しくこっそり詳細をコソコソ話でも」

 体育館の中に入ると日向に言われ、朔夜はカモンカモンと呼んで話を聞いていた。
 何で会ったばかりなのに、そんなに親しそうに話しているんだと、影山が青筋を立てている中、二人は話している様だった。

「なぁーるなるなる」

 日向から何を話されたのか分からないが、朔夜は親指を立てて言う。

「おっけーおっけー、大丈夫」
「えー、マジかぁ」

 肩を落として言う日向に、影山は殺気を飛ばしながら言う。

「……何を勝手に話してるんだ、テメェは」
「ヒィッ !? 」

 その殺気に耐えられなかったのか、日向はサッと朔夜の後ろに隠れた。男子としては小柄とは言え、それでも朔夜に比べれば大きいので意味はない。
 怯える日向と、怒る影山を見比べて、朔夜は影山の事をつんつんと突きながら言う。

「も〜〜、影山君は照れ屋なんだからぁ」
「それだけはねぇ !! 」
「え〜〜」

 影山に怒鳴られても平気なのか、朔夜はのらりくらりと躱している。
 その様子を見て、菅原は何となくだが状況を悟ってきた。

(これは多分アレだなぁ……)

 そんな風に思いながら苦笑いしていると、田中がやっと回復したらしく、ビシッとジャージを着直して咳払いしていた。
 何だ?と三人が田中の方を見ると、キリッと本人的にはキメ顔なのだろう。そんな顔で言い出した。

「あー……ゴホン!えぇーっと……影山の彼女ちゃんの海野ちゃん?だっけ?」
「はい!」
「そのーー……見に来たのかなぁ?彼氏の事ぉ?」
「バレー部を見に来ました!」

 ビシッと手を上げて言い切る朔夜に、田中はビシッとポーズを決めて答える。

「俺は影山のせーーんぱいの田中龍之介だ」
「おおー!優しい先輩だ!」

 目を輝かせて言う朔夜に、田中は鼻高らかに言う。

「そうだ!馬鹿した二人にこーーんなにも優しくしてる先輩だ!」
「あっ !! 」

 田中の言葉に声を出したのは影山。全員がなんだ、と影山に視線を送る中、朔夜は尋ね言う。

「馬鹿、した?」
「影山……お前、言ってなかったのか」

 菅原の言葉に、影山はしどろもどろに言う。視線も何処を見ればいいのか分からなくて、泳いでしまっている。
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