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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第4章 姫がいなくなった(兼続さん)


花散らしの雨が降る、とある日の早朝。

春日山の大広間には早朝とは思えない人数の男達が集まっていた。
広間に入れない女達も廊下に集まり、心配顔で中の話を伺っている。


謙信「舞が城の中に居ないというのは確かなんだな?」

兼続「はい。皆で協力して捜索にあたりましたが見つかりませんでした。
 軒猿達に天井裏や縁の下も探すよう命じましたが、そこにも姿はなく……」


抑揚のない声が、フツリと途切れた。
謙信が視線をやると兼続の怜悧(れいり)な横顔に憂いが滲んでいる。


謙信「どうした」

兼続「…いいえ。申し訳ありません。今は城下に向かわせた連中の報告を待っているところです」

佐助「昨夜舞さんは、俺の部屋で幸村も一緒にビンゴゲームをしていたんです。
 それが終わって部屋まで送ったのが…大体戌の刻(21時)を過ぎた頃だったと思います」

幸村「特に変わった様子はなかったよな?」


佐助が無表情で頷いた。
広間に集まっていた者達は『びんごげーむ?』と疑問を浮かべている。

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