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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)


「ん……光秀様、お店の人が注文を取りに来ませんし食事はやめませんか?
 質素なご飯で良ければ………ご馳走します」


今度は光秀様の唇が私を追いかけてきて、一瞬深く口付けられる。


光秀「もう八刻(やつどき)(15時)だが…その食事は昼餉か?」

「…夕餉です。出来上がるまで時間がかかるので、その間待っていてくださいね」


悩ましい手つきで首の線から顎をたどられた。

お互いこみあげる熱に瞳が揺れている。


光秀「食べ終える頃にはもう暗くなっているだろうな」

「あなたなら夜道なんて慣れているでしょう?」

光秀「帰れとはつれないな」

「ふふっ」


帰れどころか、帰らないでって言いそうな自分に笑ってしまう。

そんなことしたら近所中で噂されることになるけど…それでも良いかって思えてきた。

この人と一緒に居て、噂を気にしていたらキリがないって、やっと心が決まった気がする。


「今度の逢瀬は行きつけのお店に案内しますね。
 今日は私が作った夕餉で我慢してください」

光秀「どちらも楽しみだ」


光秀様は寂しさの消えた顔で涼やかに笑ってくれた。

さっきの寂しそうな顔は意地悪を企んでいたんじゃなくて心からの寂しさを教えてくれていたみたい。

こんなに美しくて意地悪で、でも恋仲には寂しさも嫉妬深さも見せてくれる。
あっけなくこの人の虜になってしまって、もう後戻りできない。

惚れれば地獄……この人になら、地獄に落とされてもかまわないと唇を合わせながら思った。



END

*本編の終わり方がビター風味でしたので、甘めのおまけを追加いたしました。
 光秀さんとデートしたらこんな感じになりそう( ̄m ̄〃)
 お読みくださってありがとうございました!

2024/2/10 飛香
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