第27章 魔女の薬(謙信様ルート)(R-18)
「謙信様を慰めようと決心した時には、全部許すつもりでいましたから平気です。
媚薬に冒されている人が、その……配慮する余裕なんて無いと思っていましたし」
謙信「だが…」
「責任をとって欲しいとか思っていませんので安心してください。
謙信様のお部屋に入るのを決めたのは私ですし、これは緊急でしたことですから」
治療以外のなんでもないと笑うと、謙信様は一瞬寂しげに顔を翳らせた。
謙信「本当に、明日になったら忘れろと言うのか」
「本音を言わせていただくと、恋人でもない人と身体を重ねるなんて、私の人生がひっくり返っちゃうような出来事なんです。
忘れなきゃ明日から謙信様と顔を合わせられないので……明日には何もなかったことにして欲しいです」
不意に落とされた口づけに口内をかき回された。
「ふっ、ん、ふ、あっ……」
謙信様の返事はなく、舌を舐め回され、歯列を何往復もなぞられると下腹の疼きが増していった。
長い指が花芽の包皮をそっと剥き、敏感な肉が空気に触れる前に愛撫が始まった。
「んっ、ぁ……!
ヌプ…
「あぁんっ!」
むき出しの花芽を親指で押し潰しながら、蜜口に指が侵入してきた。
混じりあった体液をさらにかき混ぜられ奥へと押し戻され、行き場のない体液が内でトロトロと行ったり来たりしている。
「ん、はっ、謙信様っ……?」
強引な愛撫から謙信様の怒りが伝わってきた。
忘れて欲しいと言ったことに怒っているのか、その他の理由があるのかわからないけれど、機嫌を直して欲しかった。
「謙信様はきっと歴史に名を残す立派な人です。
媚薬なんかで躓いちゃいけないんです。乱世を駆け抜けるために、さっさと薬を抜いて……春日山に戻って、今まで通り、皆を振り回しながら前に進まなくちゃいけない人なんです」
愛撫する指がピタリと止まった。
謙信「舞を犠牲にして進むことなど…」
顔を歪める謙信様を見ながら、小さく笑った。
「たった一晩身体を許しただけで犠牲っていうのは大袈裟ですよ、謙信様。
緊急処置だと思って、何も考えずに抱いてください」
気にせず貪ってくれれば良いのに、謙信様が律義に気にするものだから、その優しさに絆されそうになる。