• テキストサイズ

☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第23章 不香の花(謙信様:誕生祝SS2023)


「広い広いこの世界で謙信様に会えて、私は幸せ者です。
 生まれてきてくれてありがとうございます」


この世界どころか時系列も無視した出会いは奇跡だった。
謙信様と視線が合い、幸せがこみあげてくる。


(出会いも奇跡だけど、この方が生まれてきてくれたことも奇跡だ)


愛してる。大好き。もっとそれ以上に想っているけど伝えられない。


謙信「7度目の祝いの言葉だな。ありがたく受け取ろう」


謙信様の笑った顔が眩しくて目を閉じた。

たくさんの口づけは触れる度に愛しい、愛していると伝えてくる。

だからお返しに口づけの雨を降らせると、謙信様の肌に淡いピンクの花が咲いた。


「謙信様…ずっと傍に……」


二人の道先を祈るうちに、花の数は花束のそれよりも多くなり、白い肌に咲き乱れることになった。

冬桜も終わった頃に咲いたこの花は、私だけが咲かせることを許された愛の花。


(私の気持ち、少しは伝わった?)


夢中になって口づけしていた顔をあげると、ほんのりと頬を上気させた謙信様と目が合った。


謙信「俺は舞に愛されているのだな」


照れながら抱きつくと、謙信様に抱きしめられた。


謙信「舞の存在こそが、天よりの授かり物だ。
 何度でも共に生まれた日を祝おう、愛している」

「ふふ、愛しています、謙信様」


(謙信様、生まれてきてくれてありがとう)


謙信様の温もりに包まれながら、私は8度目のおめでとうを贈った。


END

/ 1022ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp