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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第21章 姫は間諜?(隠語・難易度1)


(省略)――――

舞が否定も肯定もしないので、このまま結婚の話がまとまるかという時に、訛りまくった言葉がそれを遮った。


女「なぁに(なに)舞ちゃんを虐めてんだ。
 舞ちゃんが好きなのは政宗って男じゃねぇ、信長様だってへってらった(言っていた)よ?
 違う男に嫁に出したらかわいそうだべな(でしょ)」

全訳「なに舞ちゃんを虐めてんの?
 舞ちゃんが好きなのは政宗っていう男ではなくて、信長様だって言っていたよ?
 違う男性に嫁がせたらかわいそうでしょ」

「み、美代さんっ!し、しー――!」


舞は美代の口を塞いで、ぎ、ぎ、ぎ…とぎこちない動きで二人の顔を見た。
信長が虚をつかれた顔をしていて、その後ろで政宗は声を殺して笑っている。

訛りがきつくても、今のは信長にもわかってしまったようだ。


「美代さん、今日はこのへんで!さようなら!!」

女「んあぁ?(んん?)んだばなぁ~(じゃあね)」


信長は走り去ろうとする舞の腕をつかんだ。


信長「言え。貴様は俺のところに来たいというのか?」

「えぇ…」


舞は真っ赤な顔で情けない声を出した。


(省略)―――

そう言って歩き出した信長だったが、ここに来る時の倍の速さで城に向かっている。
政宗は笑いながら後をついていき、寺は美代と子供達だけになった。


女「話は済んだみてぇだなぁ」


いがった(良かった)、いがった(良かった)~と笑った美代の元に、翌日、信長から褒美と称した贈り物がたくさん届いたという。


女「こりゃあ(これは)たまげた(びっくりした)。舞ちゃんの旦那ぁ、おどごぶり(かっこいい/見た目)だけじゃねえ、羽振りもいいんだなあ。
 だども(だけど)これ、どうやって持ってかえんべ(帰ろう)……」

(全文訳)「これはびっくり!舞ちゃんの旦那は、かっこいいだけじゃなく、羽振りも良いんだなあ。
 だけどこれ、どうやって持って帰ろう……」

嬉しさ一転困った美代だった…。


END


美代さんが話していた内容は、姫様の想像していた通りだったでしょうか?
次回作で、お会い致しましょう。良いお年を!


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