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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第20章 空からサンタが降ってきた(謙信様)


おまけ

カラメル焼きを受け取った舞がしきりに感激している。


「謙信様が、私のために…。もったいなくて食べられないです」

謙信「いくらでも作ってやるから食べろ。
 食べてくれないと作ったかいがないだろう」

「そうですよね。ではいただきます。
 わぁ、戦国時代に来てから一番の甘さです!
 ううん♪このハッキリとした甘さ…美味しい!」


謙信の手作りおやつに舞の手が止まらない。


謙信「そんなに一気に食べると口が甘ったるくなるだろう。
 ほら、茶を飲め。熱いから気をつけろ」


膝に抱いている舞の手から菓子を取り上げ、茶を差し出す謙信。
熱いからと言うが万が一でも火傷をしないよう、いつも舞の茶は温い。


「へへ、ありがとうございます」


湯呑を傾けている間、謙信はずっと舞の頭を撫でている。

推しの愛情を受けると、舞はバターのように蕩けそうになる。
まして今は甘いお菓子を食べた後なので、甘く溶けるシュガーバターの気分だ。


「謙信様、私、幸せ過ぎて溶けちゃいそうです」

謙信「それは困る。どうしたら溶けずにいられる?」

「以前のように素っ気なくされれば…」


謙信は難しい顔で首を振った。
舞を抱く腕に力がこもる。


謙信「舞を甘やかすなというのは無理だ」

「じゃあ、やっぱり溶けて甘いバターという食べ物になってしまうかもしれませんね」


くすっと笑いをこぼした唇にフワリと唇が下りてくる。
少しひんやりとする薄い唇は謙信のもの。


「ん…」

謙信「すでに甘くなっているな。もっと溶けてバターとやらになるか?」


唇をずらし、キスの雨を降らしながら謙信は囁く。
色違いの双眸には急激に沸き上がった熱があった。


謙信「俺の腕の中でなら、いくらでも溶けていい。
 舞、愛している。そろそろお前に触れさせてくれ」


頬をなでられ、迫りくる美貌に舞は目を瞑った。
やがて蕩けた熱に灼熱が入り込み、執拗に溶け合った。


謙信「俺もお前に溶かされそうだ。どうしてくれる?」

「私はもう溶けてます…」

謙信「ふっ」

「フフ」


外の大雪をも溶かしてしまいそうな二人。
甘く蕩けるホワイトクリスマスは、夜が明けるまで続いた。


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