第11章 聖なる夜は騒がしく(謙信様)(R-18)
(こんなになるまで愛してくれるなんて……嬉しい)
愛おしくて髪に手を伸ばし、撫でてあげる。
何度も何度も撫でて、額を謙信様の耳のあたりに擦り付けると、惹きつけられて止まない良い香りがした。
(大好き……謙信様…)
疲れすぎて言葉にならないけど、伝わって欲しい。
スリスリと擦り付いていると謙信様が小さく笑う気配がした。
謙信「ふっ、可愛いことをする。愛しているぞ、舞」
「んー…」
すっかり甘えていると、結合部から白濁が溢れてきた。
(この体勢だと下になっている謙信様を汚しちゃう…)
「あ……ごめんなさい。こぼれて……る……」
蜜口をキュッと締めてみたものの、何度出されたか覚えていない白濁は止まらなかった。
(でももう動けない……)
謙信「良い……」
瞼に口づけされそうな予感に目を瞑ると、目がジワリと心地良い。
瞼に柔らかい唇の感触。
「謙信様………」
謙信「なんだ?」
大好きな声が優しく聞き返してくれたのに、そのまま意識を手放してしまった。
すとんと落ちた意識の中で、謙信様の温もりだけを感じる。
力強い腕が身体に回っていてとても安心できた。
(謙信様の腕……好きだなぁ)
いつも私を軽々と受け止めてくれる。
(起きたら伝えよう………)
「謙信様……大好き……です」
寝言を言った私に謙信様が、
謙信「舞はいつも『大好き』ばかりだな。
それも良いが、起きたら『愛している』と言ってくれよ……?」
そう言って笑ってくれたとは、眠っている私は知らなかった。