第11章 聖なる夜は騒がしく(謙信様)(R-18)
謙信様が深く息を吐いて上半身を起こした。
謙信「困ったものだ。酒を飲んだせいか?舞のナカが熱く火照って心地良い…」
「ん……わかりませんけど…すごく気持ちいい…です」
何度も絶頂に押し上げられ、だるい。
(でも…)
いつもなら音を上げる頃なのに、あと少しこうしていたいとさえ思う。
もう駄目、休ませてと言っておきながら…。
(恥ずかしい…)
謙信様を自分のものにしたい独占欲なのか、
謙信様をもっと欲しいという性欲なのか……
考えると余計に下腹がキュッと疼いた。
謙信「信玄のやつ…よもや変な薬を盛っていないだろうな……」
色違いの瞳が心配そうに私を見ている。
「ふふ、信玄様はそんなことをする人ではありませんよ。
きっと久しぶりにお酒を飲んだから酔いが回ってしまっただけです……はぁ…」
吐く息にワインの香りが混ざっている。
謙信「水を……」
謙信様は結合を解くと身体を起こし、枕元に用意しておいた水差しから水を汲んでいる。
ツツ……と白濁がこぼれた。
(あ…拭かなきゃ…)
謙信様が水を注いでいる音を聞きながら、それが止む前にと枕元に置いておいた手拭で陰部を拭いた。
けど、何度拭(ぬぐ)ってもヌルヌルとした感触が消えない。
(拭いても後からどんどん溢れてきちゃう…)
拭くのを諦めて、手ぬぐいをそこに押し当てた。
謙信「ほら、水を飲め」
「はい。ありがとうございます」
からからになっていた喉を冷たい水が通り過ぎていく。
全部飲み干し、謙信様にも水を…と水差しに手を伸ばした。
謙信「自分でやる……」
湯呑を二つ用意しておいたのに、謙信様は私が使った湯呑に水を注ぎ、くいっと飲み干した。
コトリと湯呑が置く音がして、謙信様が私を見る。
未だ燃えるような熱をたたえた目が、今夜という時間がまだ続くのだと教えてくれた。