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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第8章 姫がいなくなった(秀吉さん)


「チャチャ!チャチャ!チャッ!」


違う。もっと一緒に居たいって思っているのに、帰るわけないがない。


秀吉「ど、どうした、そんなに興奮して。お腹すいたのか?」

「チャ!(違う!)」

秀吉「大きい鳥でも居るのか?とりあえず中に入ろう、な?」

「チャ~~~~~(もう、違うったら!)」


怒りに任せて羽ばたいたら、秀吉さんの顔に衝突してしまった。


「チャ!?」

秀吉「ブッ!?お前、少し飛べたんじゃないか?
 これで仲間のところに戻れる、な…………?」


衝突した時、硬いくちばしが秀吉さんの唇に触れた。


「チ!……チャッ!……あっ」


小さな殻がパキ!とひび割れるような感覚がして、あとは一気に身体が大きくなった。

凄く大きく見えていた秀吉さんや、庭の植木、安土城が、見慣れた大きさに見える。


「あ………ひ、で、よし、さん……?」


急に人間に戻ったから舌が上手くまわらない。


秀吉「お、お前………っ、舞だったのか!」

「う、ん。わっ!?」


秀吉さんは急いで羽織を脱ぐと私の身体に掛けてくれた。


(全裸だった!!!)


人目のある庭で、しかも今は昼過ぎだ。
羽織が落ちないように掴んだ。


「手…指があるって素晴らしい…」


変なことに感動していると秀吉さんが抱き上げてくれた。


秀吉「話は後だ。部屋に戻るぞ」

「うん。ありがとう、秀吉さん。大好き……」

秀吉「お前、こんなところで……」


秀吉さんの目元がふわりと染まる。

言葉で気持ちを伝えられるって、なんて幸せなことなんだろう。
鳥の間、ずっともどかしかった気持ちが爆発した。


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