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【クロスオーバー夢小説】ソラのコ【REBORN×銀魂】

第9章 空7 家族


「…………」

 銀時は無言で縁側を早いペースで歩いていた。そのペースは少しずつ上がっていき、気が付いた時には早足へと変わっていた。


べしゃっ


 その後ろから何かが倒れた様な音が聞こえ、次の瞬間。

「うぇぇぇぇぇぇん !! 」

 飛鳥の泣き声が響き、瞬間移動でもしているのか!と言わずにはいられない位の素早さで晋介と小太郎が現れる。
 そして怒鳴り声。

「「 銀時 !! 」」

 銀時の少し後ろには飛鳥が転んでいて、痛みに泣き出してしまっていた。
 その飛鳥の事を抱き上げ、晋介は膝を見ながら言う。

「ああ、少し赤くなってるな。血は出てないから大丈夫だぞ」
「銀時!何度言ったら分かるんだ!歩く時は飛鳥の歩調に気を付けろと毎日言ってるだろう!」

 怒り言う小太郎に銀時は頭を搔いてから、言い返した。

「何時もいっつも俺の後付いて回るからだろうが!飛鳥は俺の金魚の糞か!」

 そう、飛鳥は何かがあれば銀時の後を付いて回っている。何もなくても付いてきていて、時には厠にまで付いてくるのだがら、流石の銀時も疲れていたのだ。

「松下村塾に住んでいて一緒にいる時間が一番長いのだから、付いてきて当たり前だろう。だからお前は何時まで経っても天パなんだ」
「俺の天パは生まれ付きだバカヤロー!つーかヅラ!俺の髪型は関係ねーだろうが!」
「誰がヅラだ!誰が!」

 ギャーギャー騒ぐ二人を横目に、飛鳥の膝に痛み止めの薬を塗り当て布をしてやり晋介は言う。

「飛鳥、これでもう大丈夫だからな。何時も言うだろう?銀時の後を付いて回るなって」

 涙と鼻水を拭かれた飛鳥は小さな声で答えた。

「せんせーが銀にぃとおるすばんしてて、って言ったのに置いてく」
「「 銀時! 」」
「アーアー、聞こえねー、聞こえねー」

 両耳を塞ぎながら逃げ言う銀時の後を小太郎は刀片手に追いかけながら叫び言う。

「銀時貴様、松陽先生に頼まれた事が出来ないだけじゃ飽きたらず、飛鳥の事をぞんざいに扱って怪我をさせたのか !! 」
「危ねぇよ !! 刀振り回すんじゃねェ !! 」

 本気で切りかねない小太郎の殺気に銀時は縁側から庭へ逃げ出し、小太郎がそれを追いかけ回す。その様子を呆れ顔で見ていると、袖口をついついと引っ張られた。

「晋にぃ……」
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