第39章 第三十六話　チタイヲソトデ

　乳首に引っかかっているだけのキャミソールに気を取られていた池ヶ谷は、また風が吹いた事にすぐに気が付けなかった。
　強風じゃなくても布切れのスカートには十分な風だ。

「あぁん！またお仕置きされちゃうっ！」

　涙目で言う池ヶ谷の元に迎い、持っていた紐を取り出して両手首を後ろで縛り付ける。キュッときつめに縛れば、胸を付き出す姿勢に強制的になる。
　ビリ、ビリ、と少しずつ裂けていくキャミソールは、もう両胸ともぷっくり膨らんだ乳首にかろうじて引っかかっているだけだった。

「やぁ……おっぱい全部出っちゃう……」
「ほら、早く下りないと」
「はぅ……」

　俺の言葉に観念して池ヶ谷は足を進める。両胸乳輪丸出しで、キャミソールをひっかけているだけの乳首は、その重さに小刻みに下へ下がろうとしている。
　池ヶ谷はパイパンマンコを隠す事は諦めて、キャミソールが落ちない様に全神経を乳首に集中させて降りてきた。
　後数段。最後の段を降り、俺の前に降りたのとほぼ同時に乳首だけの支えに限界を迎えたキャミソールが汗の力も借り、バインと言う擬音がピッタリの形ではじけ落ち、乳房を出すのだった。

「やぁん！」

　階段を降りきったとは言え、俺の目の前で乳房を弾け出してしまい、池ヶ谷は声を上げてしまった。
　キャミソールから解放された衝撃が酷かったのか、池ヶ谷の乳房はぶるんぶるんと震え揺れている。
　後ろ手に縛られている池ヶ谷には、衝撃で揺れる乳房を隠す事が出来ないので、耳まで真っ赤にしながら、俺を見てくる。

「本当に伊織のデカパイは服が嫌いで困ったな。さて部屋に戻るまでどうしようか？」
「……飛雄様以外に見られたらいやぁ」

　隠す事が出来ない乳房の先端にある乳首を、ツンツンと突いてやる。乳首を突かれ、羞恥で真っ赤な顔に染まる池ヶ谷の丸出し乳房を背後から両手で包み込み、言う。

「こうなったら仕方ないな。服もブラジャーもないんだったらもう手ブラで帰るしかないな」

　そう言いながらも鷲掴みする様な包み込みをしたので指の間から乳輪の色はしっかりと見えるし、ワザと乳首を避けているので乳首は隠れていなかった。

「はっ……恥ずかしいよぉ……」

　むにゅりと乳房を俺の手に掴み込ませ、パタパタと靡く布切れのスカートは、陰部を隠す所か見せつけている様に動いている。