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魅せられて【鬼滅の刃/宇髄天元】

第7章 初めてのでぇと(後編)


(やり過ぎた、、、)
宇髄は内心、溜息をついた。
呉服屋の女将に任せたひなたは上等な美しい着物を着て、薄く化粧も施され、誰が見ても、どこから見ても、完璧な美少女になっていた。
それが、
「似合いますか?」
と恥ずかしそうに頬を染めて聞いてくるのだ。
可愛らしいに決まっている。
外を歩けば、老若男女、誰もが振り返る。
その目線が自分ではなく、彼女に注がれていることに宇髄は気づいていた。
まぁ、彼女は 1ミリも気づいてないが。
「この後はどちらに行かれるんですか?」
「そうだなぁ。特に用事もないし。甘いもんでも食べるか。」


ひなたは目を輝かせていた。
彼女の目の前にはフルーツパフェが置かれている。
二人で入った甘味処に、最近新しくメニューに追加されたフルーツパフェがあった。まだ、そのようなメニューがある甘味処は少ない。
いつまで経っても食べたい物を言わないひなたに痺れを切らし、宇髄が勝手に頼んだのだが、間違っていなかったようだ。
メニューの中でも高額だし、食べたいと言い出せずにいたのだろう。
「ほら、食べろ。アイスが溶けるぞ。」
パフェに見惚れていたひなたが慌ててスプーンを持った。
一口食べて、幸せそうに笑う。
(これくらいで喜んでくれるなら、早く連れてきてやれば良かった。)
宇髄は後悔しつつも、また連れて来てやろうと心に決めた。
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