第4章 宇髄くんがんばる
「お帰りなさいませ、音柱様。」
玄関を開けた宇髄のところへ、パタパタと軽い足音と共にひなたが現れた。
「あぁ、ただいま。ほら。」
宇髄は手に持っていた包みをひなたに差し出した。
ひなたは、今まで見たことのない、ぽかん、とした顔で宇髄を見上げている。
どうしたらいいのかわからないのか、手を出さない。
「土産だ、土産。最近人気の甘味処の団子だ。」
宇髄は包みをひなたの手に押し付けた。
「えっと、ありがとうございます、、、?」
ひなたは不思議そうな顔でお礼を言う。
土産と言っていたから、自分の為に買ってきてくれたのだろう。
だが、今までろくにお土産なんてもらったことがないひなたは、嬉しいよりも、困惑が勝っている。
「ん?甘いものは嫌いか?」
「いえ、そういうわけではないのですが、、、」
「じゃあ食べればいい。」
宇髄はそのまま湯殿へ向かう。