第2章 雨が降るとカゼが吹く
「うぅ頭痛い…体が重いし熱い…」
そう、唸りながらはソルティコにあるシルビアの実家の部屋のベッドに沈みこんでいた。
「昨日の雨で風邪を引いたんだろう。
2日、3日大人しくしておけばすぐに良くなるさ。」
ロウが穏やかな口調でのおでこに手を当てる。
こうなったのもさかのぼること12時間ほど前。
ユグノア城付近で2日ほど鍛錬を積もうとキャンプ地にテントを張ることにした。
シルビア達はキャンプの準備をするため、イレブンとカミュとシルビアでテント張り。
セーニャとベロニカはご飯の支度。
そこでマルティナとは焚き火となる木材を手分けして集めることにした。
「あんまり遠くに行き過ぎないことね。
私たちの実力派ならこの辺の魔物もすぐに倒せるけど、無理はしないでね?」
マルティナにそう言われは頷く。
しばらく焚き木拾いをしているとゴロゴロと怪しい音が鳴り響いた。
「あ…」
スンスンと空気の匂いを嗅ぐ。
どこか湿り気のある匂いが鼻をついた。
「すぐ雨が降りそうだ。
早く戻ろう!」
は急いでキャンプ地へと走った。