第8章 指名
190センチの高身長に、綺麗に整った顔立ちは今にも人を一人殺めてしまいそうなほどの顔付きで。おまけに白髪にサングラスだ。
そして男性二人の肩をグイッと後ろに引き私から引き離すと、ニヤリと口角を上げ笑った。
こんな人物にこんな顔をされて、怯えない人なんているはずもなく。
「「すみません!!すみませんでしたーッ!!!」」と言うと、男性達はあっという間に消えていった。
「悟!」
走り去る二人組を見ていた悟は私の方へと振り返る。
「何してんだよ。お前なら勝てるだろあんな奴ら」
不機嫌そうに言葉を吐き出す悟は、何故だか完全に怒っているように見える。
「さすがにこんな所で問題起こすのはどうかと思って…」
「あんな奴らチリにしても問題になんねェよ」
悟が言うと本気でしてしまいそうで恐ろしい…
「それより悟どうしてここにいるの?」
「見えたんだよ」
「何が?」
「お前が絡まれてるの」
わぁ、さすが悟。やっぱ六眼って凄いんだなぁ。