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【呪術廻戦】抱きしめてそばにいて

第8章 指名



今回の任務は、呪詛師集団Qと盤星教時の器の会から少女を護衛し、2日後の天元様と星漿体の同化までに天元様の下まで送り届けるという任務だ。



「盤星教は非術師の集団だ、特段気にする必要は無い。警戒すべきはやはりQだ」


「まぁ大丈夫でしょ、俺達最強だし」


「そうだね、二人は最強だしね」


「まぁな〜」


缶ジュースを飲みながらポケットに手を突っ込む悟に、傑がいきなり怪訝そうな顔をする。



「悟、前から言おうと思っていたんだが。一人称“俺”はやめた方がいい」


「あ?」


「ちょっと二人とも、喧嘩始めないでね」


「特に目上の人の前ではね。“私”最低でも“僕”にしな」


「悟が僕って言うの想像付かないね」


「まぁ確かにね、でも年下にも怖がられにくい」


「はっ、嫌なこった」



三人で歩きながら話していると高いビルの上からボンッと爆発音がし、音のした方面を見上げると窓からはもくもくと煙が上がっている。


「!」

「え?」

「お?これでガキんちょ死んでたら俺らのせい?」



その煙を見上げながら傑が左手で呪霊を引き出し始める。



「あ」という悟の声に、もう一度目を凝らして建物を見上げると。爆発した窓から何かが降ってくるのが見えた。



その瞬間、傑が呪霊へと飛び乗り落下してくる女の子をキャッチする。



「…良かったぁ」


ホッと息を吐き出したところで、気配を感じ背中に背負っている刀を一瞬で鞘から抜き握り締める。そんな私の前に悟は立ちはだかるようにして背を向けると、悟の目の前で何本ものナイフがピタリと動きを止めた。


「君 五条悟だろ、強いんだってね。噂が本当か確かめさせてくれよ」


ナイフはQの戦闘員が投げたモノだ。



「ルールを決めよう、やりすぎて怒られたくないからね。リンちゃんに」



と言って私へニヤリと笑う悟。嫌な予感しかしない…



「泣いて謝れば、殺さないでやるよ。これがルールね」


何て適当なルール…しかも煽ってどうするの…



「クソガキがッ!!」



Qの戦闘員は怒ったように額に青筋を立てると、悟を睨み付けた後、私を睨み付けた。



「リンまで睨み付けるとは良い度胸じゃん。俺をキレさせてェのかな」


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