第8章 指名
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「一応医者見せる?」
「硝子がいればねぇ」
結局あの後、Qの戦闘員を一撃で倒した悟。
傑に合流し、気絶したままの女の子を悟が抱き抱え歩いていると。
「お、起きた」
彼女の名前は天内理子ちゃん。彼女は勢い良く起き上がると。
「下衆め!!妾を殺したくばまず貴様から死んでみせよ!!」
悟を思い切りビンタし立ち上がった。
そんな彼女のいきなりの行動に、私と傑は目を見開き驚いた後。「「プッ」」と声を出して笑う。
「さ、悟がビンタされた…っ」
あまりのレアな出来事に、クスクスと笑ってしまう。そんな私達を悟はイラついたように睨み付けけ、そして隣で笑っていた声を抑えるように傑が咳払いをする。
「理子ちゃん落ち着いて。私達は君を襲った連中とは違うよ」
「嘘じゃ!!嘘付きの顔じゃ!前髪も変じゃ!!」
「「プッ」」
それに対し今度は私と悟が声を出して笑った。
その後は理子ちゃんのお世話係の黒井さんのおかげで誤解は解け。学校に行きたいという理子ちゃんの希望を聞くべく彼女の学校へ行く事になった。
「チッ、ゆとり極まれりだな」
「そう言うな、悟」
「そうだよ」
「同化後彼女は天元様として高専最下層で結界の基となる。大切な人達とはもう会えなくなるんだ。好きにさせよう、それが私達の任務だ」
その傑の言葉に、私も悟も黙り込むと。黒井さんと笑顔で話している理子ちゃんを見つめた。