第7章 嫉妬
こんな七海君を愛しいと思った。
こんな七海君の側にずっといたいと思った。
こんな七海君の恋人であり続けたいと……
そう思った。
「…七海君、もっとくっ付きたい」
七海君を好きだと思ったら、その気持ちを抑えきれなくて。
私に覆いかぶさる彼の首へ腕を回す。
そんな私に彼は驚いた表情を見せると、小さく溜息を吐き出し。
「その意味分かって言ってる?」
分かってるよ。だってもっと七海君と近付きたいって思ったから。もっとあなたを知りたいと思ったから。もっと二人で深いところまで繋がりたいと思ったから。
こんな事、女の子から言うなんてどうかしてるのかもしれない。だけど七海君を知れば知るほど好きになって、大好きになって。この気持ちを言葉以上に伝えるためにはこれしかないんじゃないかと、そう思ったんだ。
だから私は…
恥ずかしさを堪えるようにして口を開いた。
「分かってるよ…」
「本当に?」
「うん」
「そんな事言われたら、我慢出来ないかもよ」