第7章 嫉妬

そんな私の気持ちを察してくれたのか七海君は「言えないなら仕方ないけど」と呟いた後。





「でもこれはダメだろ。外して」





私がかけていた悟のサングラスをゆっくりと外した。




その瞬間、私の腫れぼったい瞼が顕になり私は思わずパッと目を隠す。





だけれど七海君は私のその手をそっと掴むと、手をゆっくりと目元から外すようにして下ろしていく。




「他の男の物身に付けてるの、嫌なんだけど」




「……っ…ごめ…」




「あと、目腫れてるの五条さんには見せてたんだろ？なのに、僕には見せてくれないのも嫌だ」



「…それは…不可抗力で…」




七海君は私の肩をトンッと軽く押すと、そのまま後ろのベットへと押し倒した。




真上にはあまり機嫌がよろしく無い七海君が私を見下ろしている。




「あともう一つ」



「何でしょうか…」



「五条さんと二人で出かけてたのも気に食わない」




そう言った瞬間、七海君は私の唇を噛み付くようにして塞ぐと。温かい唇をグッと押しつけた。




「……ふっ…ンッ」



七海君の片手が私の顎に添えられ、大きく口を開かされる。そして私の口が開いたのをまるで確認するようにして、唇がなぞられ舐め取られた後、ヌルリと優しく口内へと舌が侵入してきた。




「……んっ…ハァッ…」


「…………っ…」



私と七海君の息遣いだけがシーンとした室内に響き渡り。ぴちゃぴちゃと唾液を掻き回す音が耳に届き恥ずかしくなってくる。



「…ハァッ…なな…み…っくぅ、ん…」