第6章 偽の彼女
「うわぁ、脚長!何頭身あるんだろう」
「顔エッグ。美形すぎるでしょ」
近くのお洒落なカフェに入ったものの、昼時で混雑しているのとお洒落カフェなだけあって女子が多く。これまた悟と傑が注目を集めてしまっている。
この二人と一緒にいると、基本的にいつもこんな感じではあるんだけれど。今日は制服ではなく私服だからか余計に目立っている気がする。
「そういえば四人で出かけるの久しぶりだね」
前は時々皆んなで出掛けていたけれど、2年になってからは階級も上がり個々で忙しくなった事もあって、ほとんど四人で出かけることは無くなっていた。
「それはリンが七海とばっかり遊んでるからでしょ」
硝子が頬杖を付きながら、からかうようにしてニヤニヤと私を見つめる。
「そ、そんな事ないよ!皆んな忙しいからでしょ!」
確かに七海君と休みが合えば二人でデートしたり、寮でDVDを観たりしているけど、そもそも七海君と休みが合うことすらほとんどない。それほど呪術師というのは常に人手不足なのだ。
「またまた、この前七海の部屋から出てくる所見ちゃった」
「私も二人がイチャついているところを見かけたよ」
「傑まで!しかも…イチャついてって…イチャ付いてないから!別に!」