第24章 引越し
ケーキも食べ終わり、そろそろ出ようかなんて話しをしていると、丁度鳴り出した私のスマホ。
誰だろう?と思いスマホを開くと、補助監督の山田さんからの電話だった。珍しいな、何かあったのだろうか。
「ごめん、補助監督さんから電話だ。少し待ってて」
私は席を立ち上がると「いってらっしゃーい」という悟に見送られ店内をキョロキョロと見渡す。電話出来そうな所はないかぁ…仕方ない一度外に出よう。
「すみません、遅くなりました。何かあったんですか?」
店の外に出て、入り口から少し離れたところで立ち止まるとスマホを耳に当てた。
“すみませんお休みのところ、明日の任務内容が少々変更になったので確認をお願いします。資料は送っておきますね”
「あ、そうだったんですね。わざわざありがとうございます」
“ちなみに任務の危険度が上がったとのことで、一級術師二名の派遣になります。よろしくお願いします”
「了解しました、ありがとうございます」
任務の危険度上がったんだ…何だか最近そういうことが多い気がするな。それほど世の中が呪いで溢れかえるほど不安定だということだろうか。
スマホを切りポケットへとしまった所で、ちらちらとこちらを見ている男性二人組に気が付く。
「??」
何だろうと思いながらも、店の中へ戻ろうとした時だった。
「……っあの!!すみませんッ」