第23章 待ちきれなくて
「それにしても嬉しいな、これからはリンのおはようで起きておやすみで寝れるなんて」
「私も、朝起きて悟が隣に寝てるの嬉しぃ」
「うっわ!僕今のリンの笑顔と言葉にさいっこうに欲情したんだけど!!」
「だからそういうの辞めてってば」
「いやこればっかりは仕方なくない?僕の悟君が勝手に反応しちゃうんだから!」
「そんなの知らないよ!悟の悟君に落ち着くよう言っといて下さい!」
「えーなんでよー早くホテル戻ってイチャイチャしようよ〜仲直りエッチしようよ〜」
「声が大きい!悟は目立つんだから聞かれたらどうするの!」
「別に〜僕らのラブラブっぷりを見せつけてやろうぜ」
楽しそうに笑っている悟の背中を、私はパシッと軽く叩くと悟はさらに楽しそうにケラケラと笑った。
その後は2人で買ってきたご飯とスイーツを部屋で食べて、悟がシャワーから上がってくると2人で早々とベッドへと入った。
「悟明日の仕事は?」
「東京に戻ったら高専に行くよ。少し生徒達の顔を見ときたいからね」
「私達と一緒に帰るの?」
「うん、もちろん」
「明日悟がいたら七海君仰天するだろうね」
七海君のビックリしたような顔を想像してクスクスと笑うと、悟は私のお腹へギュッと腕を回し身体を引き寄せる。
「七海と…何もなかった?」
その表情は、不安と心配が入り混じったような顔をしている。
本当は、悟はずっとこれを聞きたかったのかもしれない。
だけど喧嘩した手前、きっと聞きづらかったんだろう。
「もちろん何にもないよ、だって私には悟がいるんだから」
悟の首筋へとちゅっとキスを落とし微笑めば、悟は安心したように自分の額と私の額をくっつけ「良かった」と小さく呟き私の頬を撫でた。