第22章 揉め事
イライラとした様子でスマホを取り出す悟は、一体何をするつもりなのか…そんな悟の手を静止する。
「ちょっと何しようとしてるの?まさか私の出張無しにしようとなんてしてにいよね?」
それはさすがに個人的な都合すぎる。と思いながら悟がを見上げると、悟は当たり前みたいに「当然でしょ、七海と2人っきりで出張とか絶対行かせないから!なんなら僕が行く!!」なんて言い出す始末…
「ちょっと悟落ち着いてよ…ただの仕事だよ?何にもないってば。それとも私のことが信用できないの?」
「そういう問題じゃないでしょ!じゃあリンは僕が元カノと出張行っても全然平気ってわけ!?」
いや…それはもちろん嫌だけど。
でもそもそも…
「悟、元カノとかいないじゃん」
思わず呟いてしまった言葉に悟は「はぁ??そういう事じゃなくねェ!?」と強めの声を出すと。
「じゃあ僕が今までヤってきた女並べて泊まり行っても、リンは何も気にしないし何にも文句言わないって事だね!!??」
そんなめちゃくちゃな事を言い出す始末。それにはさすがの私もムカムカしてしまい、思わず悟を睨み付けた。
「それはさすがに言い過ぎでしょ!!よくそんなこと言えるね!酷いよ!」
「酷いのはリンだろ!だいたい昨日だってさ、何男と呑んでんの?笑顔までふりまいて!飲み会で遅くなる時は僕に言うって約束してたよね!?」
「それは硝子と飲んでたら窓さん達が偶然来たから一緒に飲んでただけだってば!しかも別に笑顔振り撒いてないし!」
「振り撒いてた!そもそも僕3秒以上目合わせたら浮気だって言ったじゃん!!」
「あれ本気だったの!?そんなの無理に決まってるでしょ!」