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【呪術廻戦】抱きしめてそばにいて

第18章 自分の想い



「そういえば私、一級術師になったんだよ。七海君も一級になったんだよね?」



何を話したら良いのかわからず、そんなことを言う私に。七海君は「はい、お互いあの頃よりも少しは強くなりましたね」と小さく笑って答える。




うん、そうだね…


私達は強くなった…




そしてまた、こうして向かい合い話せるようになるほど、私達は大人にもなったのかもしれない…




七海君と別れてから私はずっと彼を忘れられなかった。




何度も幸せだったことを思い出し、


何度も最後の別れ話の時のことを思い出した。




そして…何度も何度も思い出しては胸を痛めた。幸せだった記憶ごと…私はただひたすらに七海君の顔を思い出してはきっと酷い顔をしていたと思う。




だからまさか、いつかこうして二人で話すようになるなんて思ってもいなくて…いざ七海君を目の前にすると何を話したら良いのかも分からない。



そんなふうに、思わず言葉を詰まらす私に七海君はいつもの優しく落ち着いた声でここ数年の事なんかをゆっくりと話してくれた。




それにつられるようにして私も海外での任務の事を話し出す。




なんだか、とても懐かしいな。




七海君と付き合ってた時が…


高専にいた時が…



毎日が楽しくて忙しくて辛いこともあって、だけど私達は確実に青春していた。





一年生だった七海君、そして灰原君。



傑に硝子に私




……そして悟。





その瞬間、思わず悟の顔が頭に浮かび上がり、私を迎えにきてくれたあの雪の日の事を思い出す。




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