第17章 二人でデート
「それって…ヤキモチ妬いたってこと?」
手を引かれ、悟との視線が絡まり合う。
その悟の言葉に、一瞬頭が追い付かなくて。思わず黙ったまま悟を見上げた。
そんな私を真剣な表情で見下ろしていた悟は、私のその表情を見て「そんな訳ないか…」と声を漏らした瞬間、今度は驚いたようにして大きく目を見開いた。
その理由は何故だか分かる。
だって…
だってどう考えてもおかしい…
まるで私の体内の熱という熱が全て集まったみたいに。
全部全部持っていかれたみたいに、私の顔がカッと熱くなる。
「…ま…じ…?」
悟がこんな困惑した声を出すほどに
悟が酷く驚くほどに、自分の顔が真っ赤になっているんだとすぐにわかった。
「……っ…」
私呼吸が口から漏れるようにしてこぼれ落ちていく。
…私、嫉妬してたの…?
ずっとずっと、嫉妬していたの…?
デートに手慣れている悟の行動に、ほかの女の子が思い浮かんで嫉妬したの?
悟が優しくしてくれるたび、好きな人にもそうしているんじゃないかって思って嫉妬したの?
悟が好きな人を想う表情に、言葉に、仕草に。
……全部全部に
嫉妬していた…の…?