第17章 二人でデート
「早いね!」
私もかなり早く着いたと思ったけど、それよりも早く待っていた悟。
そんな私に悟はニッコリと笑うと、寄りかかっていた身体を起こした。
「そりゃあ、女の子待たせられないからね」
「さすがモテる男の人は違うね」
笑いながらそう言うと「まぁねっ」とそんな軽い返事が返ってくる。
「どこ行く?」
ポケットに手を入れながら隣を歩く悟を見上げれば、私を見下ろしニッと笑った。
「今日は僕プロデュースのデートだから任せて」
「え?デートってあれ、本気だったの?てっきりただ遊びに行くだけなのかと思ってた…」
「もちろん本気も本気、僕今日の為に仕事サボってまで色々考えてきたんだから♪」
仕事サボって…?
一瞬悟の言葉に引っかかったものの、悟と私がデートって…?
「デートと普通に遊ぶのって違うよね?」
「当然」
「…何でいきなりデート?」
それも私と悟が…
だって私達は友達で、デートって好きな人とか恋人とするものなんじゃ…?
「そんなの、理由なんて一つしかないでしょ」