第15章 母校と同期
運び込まれて来たお料理もお酒もとっても美味しくて、どんどん箸をすすめる。
「悟はお酒飲まないの?」
「ん?あぁ、僕下戸だから」
「そうなんだ〜悟甘党だもんねー」
隣でカルピスをストローですする悟は、何だか見た目とのギャップがかなり激しい。こんな身長も大きい男性が居酒屋でカルピス飲んでるってちょっと可愛いかも。
「いやー、それにしてもこの日本酒美味しいね!!」
いつの間にかハイボールから硝子の飲む日本酒に手を付けていた私に「こっちもオススメだから飲む?」といっておちょこを渡される。
「飲む飲むー!」
そんな事を繰り返しているうちに、いつの間にか……
頭はぼーっとしてきて…身体はぽかぽかしていて…
「あーー!悟の髪の毛ツンツンしてる〜どうしたの〜?いつもそんなだったっけー?それに目も怪我しちゃってさぁ〜痛いー?私が治してあげるよー!反転術式っ!なんつって〜〜」
「…っちょ!酔いすぎでしょ!しかもこれ怪我じゃないし」
隣の悟の髪の毛をふわふわと触る私に、悟がギョッとしたように水を差し出してくる。
「ちょっと硝子、こんなの聞いてないんだけど!リンめちゃくちゃ酒弱いじゃん」
そんな悟に硝子は「頼むってさっき言ったじゃん、酒好きなくせにすごい弱いんだよね」と日本酒をすすりながら言った。
「ほらさとるぅ〜目私に見せてごらんって〜」
「いやそのくだりまだ続いてたの?」
私は悟の方へ近づくと、悟の白い包帯へ手をかけ…それをグイッと下へとさげた。
はらりと解けて落ちて行く悟の包帯。
その瞬間、二人の視線が絡み合う。