第5章 ★ベッドの上のお手伝い
「気持ちいい?」
耳元に唇を寄せて囁くように訊ねてきた。私は黙って目を閉じる。
気持ちいいなんて言ったらまるで、五条先生とのセックスに前のめりみたいだ。なんでこうなったのかわからないけど、これは溜まった精を出し切るためのお手伝い。そうでしょ?
黙り込むと耳に唇をちゅっと押し当てられた。「ねぇ、教えてよ」って低い甘えたような声が艶っぽく響く。
吐息がかかり、くすぐったくてぞくぞくしたけど、それも我慢していると、終いには耳の穴を舌先で舐めなぞられた。
「はぁ……ンッ!」
耐え切れずカクカク首を縦に降る。目を開けると、彼は満足そうな顔を見せていた。なんだか少し子供みたい。だけどやってる事は激しい大人のセックス……。
「僕も男だからね。こんな風におねだりされたら我慢出来なくなる」
五条先生が笑みを見せる。おねだり? 私、そんなスケベなフェロモン出してた? カァーっと頬が熱くなる。
「おねだりなんて、したかな……」
「口や手で抜くのは無理ってそう言ったよね?」
「だからって、本番するような流れになる?」
「嫌だった?」
そう聞かれると、わからなくなる。こんなガッツリ繋がる前に拒否することも出来たはず。今からだって遅くはない。嫌ですって彼を拒否すれば済む話。
だけど……そうしない自分がいる。