第4章 隠し味
「先生、服! 服は? 服はどうしたの」
「あぁ、君が用意してくれたインナー、脱衣所に持っていくの忘れちゃって」
「無理だから! 裸とか無理だから! 早くなんか着て」
耳までぽーっと熱くなる。五条悟の裸体はコミック8巻、高専時代の沖縄任務で見たことはある。でもあれは上にシャツを羽織ってたし、上半身のチラ見みたいなもんだ。
何より立体感が全然違う。
それはもう彫刻みたいに芸術的な体で、筋肉が引き締まってて、マッチョになりすぎない程度にバランスが取れてる。
肩幅広くて、腹筋割れてて硬そうー。シックスパックもさることながら、その綺麗な乳首はなんですか。
あわわわわ。
目のやり場がなくて顔を背けた。背けた先に顔を出されラップを渡される。
「はい、これ」
「どうも」
そそくさと受け取り小鉢にラップをかける。