第18章 for the future
「あぁそれと、三角関係の決着もつけないといけないしね」
「それはもうついてるよ。私は悟だけのもの」
そう言うと悟は満足そうに微笑んで、唇に触れるだけのキスを落とした。
悟の手を取る。大きな手で収まりきらないけど大切な人の手を両手で包む。
「愛してる」
「僕も愛してるよ」
青い瞳がプリズムのように輝いた。やってやるよってギラついてる。
こういう生き方が似合う人だ。怖気付いたり引き戻ったりする姿を見せない。
だけど悟は人間だから……。
最強だけどひとりじゃないから……。
彼が疲れて戻って来たら、心と体を丸ごと休められる場所を作っておこうと思う。あったかいお風呂を沸かしてご飯を作って。お日様を当ててふかふかになったお布団で横になってもらおう。そして私に軽く寄りかかって一緒に眠る。
それがきっと悟が描く未来、そして私が小さい頃から思い続けてきた"悟を助ける、守る"ってことだ。