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【呪術廻戦】獄門疆から君のもとへ〜五条悟〜

第17章 帰還


 おまけに、もう一つ奇跡が起きていた。

 外見が完全に万愛の姿に戻っていたのだ。悟と同じ白い髪も、ブラウンの瞳も、スタイルも何もかも元の私だった。

 無為転変で改造された人体を元の姿に戻すことは反転術式でも不可能だと硝子さんは言う。

 なぜこんな事が起きたのか分からなかったのだけど、悟は私が付けていたネックレスに薄らと術式の残穢が見えると言った。何らかの力が働いて私を守ったのだろうと。

 実は悟に言われるまで、ネックレスを付けている事にまるで気付いていなかった。

 視覚的にも私は見えていなくて、カメレオンが周囲の色に同化するかのごとく私の肌と一体化し親和していた。

 悟に指摘されて初めてそれに彩がある事を知る。

 鎖骨に指を這わせ、指先の感覚を頼りにチェーンに触れると確かにそれは存在していた。つまみ上げて見ると銀製のような輝きをしている。

 いつこのネックレスを付けたのだろう。

 自分で付けたのか誰かに付けられたのか、誰のものなのか、このネックレスに関しての記憶は何もない。 


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