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【呪術廻戦】獄門疆から君のもとへ〜五条悟〜

第17章 帰還




 翌日……。

 今度こそ本当に帰還だ。カーテンを開けると窓の外は爽快な晴れ模様が広がっている。旅立つには吉日のように思う。

 クローゼットの扉を開くと、赤い光が変わらずそこに在る。悟の方はもう準備万端だった。

 羂索や宿儺を倒したい思いも強いのだろう。羂索への怒気がとうに沸点を超えているのも伝わってくる。

 ふとクローゼットに収納していたコミックが視界の隅に入り、私は思いついて、結界の入り口に立つ悟に声をかけた。
 
「ね、最後に一つ、お願いがある」

「んっ、なに?」

「これは千愛からのお願いなんだけど……もし獄門疆が開門されたら、ものすごくカッコよく登場して欲しいの。五条悟やっぱり最強! やばーい、死にそうーってオタクが唸るような再登場をしてほしいです」

「ふ、なにそれ」

「いいからお願いっ!」

 悟がクスクスと笑う。
 
「わかったよ、怒りでキレそうなとこ抑えて、今までで一番かっこいい僕で登場してあげる」

「約束ね」

「ああ」
 
 これでこの世界の五条人気は、益々爆上がりだろう。呪術オタクの一人としてささやかなプレゼントを残したつもり。

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