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【呪術廻戦】獄門疆から君のもとへ〜五条悟〜

第16章 愛ほど歪んだ呪いはないよ


 後はオーナーへの説明か。

 オーナーにはもっと早く連絡すべきだったと思う。だけど、交際する意思がないとはっきり自覚したのは悟と再会してからの事で……。

 記憶を取り戻したばかりでオーナーのことを考える余裕がなかったというのが正直なところだ。

 加えてオーナーは海外の仕事でいつも忙しそうで、連絡してもその日のうちに既読がつく事はほとんどなかった。だからオーナーの都合のいい時を待ってお断りしようと思っていた。

 とはいえ、今この場で悟のことをどう説明したらいいだろう。

 ――元カレ。これが一番しっくりくるかもしれない。

 "オーナーがお仕事で忙しくしている間に元カレが訪ねてきて、すっぽり元サヤに戻っちゃいましたー!"
 
 いやいや、最低の尻軽女じゃないか! オーナーを傷つけない嘘をついた方がいいんじゃないか?

 "この人は血の繋がらない兄で……。私はここを離れて兄と暮らすことになりました"

 でもそんな事言ったら当然、悟が黙っていない。

 "ああ゛ん? んだそれ。千愛の兄貴じゃないでしょ"

 ご機嫌が激しく斜めになるのが見える。それどころか、僕ら婚約して子作りしてる真っ最中じゃん、とかそんな事言いそう!

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