第15章 ★止まらない熱情
「逃がさないよ」
いつもより男っぽい声色と、熱を帯びた瞳に射抜かれてドクンと胸の音が鳴った。
両手首を拘束されて身動きが取れないまま、綺麗な唇が近づいてくる……。心拍数が上昇しすぎて、こんなのとても心臓がもたない。
「さ、さとる」
「何」
「ちょっ……と、タイム」
「だぁめ、もっと可愛い顔見せてよ」
私のお願いはあっさり却下されて、悟は舌先で私の下唇をなぞってきた。
「んふっ……! あぁァ」
漏れ出た息さえも呑み込むように、唇をむさぼられる。
両手首をシーツに縫い止められて、ただ身を捩らせる中、舌をぢゅっと強く吸い上げられた。
「んんんっ!」
ビクビクッと体が小さく震えた。ちゅぱっと音を立てて唇を離した悟が妖しく片笑む。
「エロい顔してるね」
「してないってば」