第4章 隠し味
午後からの業務は接客だったので、お客さんを案内し、注文を受け、料理を運ぶ。
19時になったと同時に仕事を上がらせてもらい、私はとあるショップへと向かった。ここなら五条先生の服があるかもしれないと一縷の望みに賭ける。
実はファミレスに来たお客さんからヒントを得ていた。上背のある男の子達が部活帰りに来店し、彼らの背中を見るとトレーニングウェアーに高校名と籠球部とネームが刺繍されている。
この時私は閃いた。そうかスポーツショップがあったかと。
バスケの服なら長身の人に対応した服があるかもしれない。たまにストリートで練習している男の子を見るけどパーカー被ったりしてデザインもカッコいい。全然私服でもいける。