第14章 再会
「ずっと見たかったんだよね」
「なに?」
「いやこっちの話」
何のことかと首を傾げると、先生はどこか切なげな目で私を見た。だけど、すぐにそれは元に戻り、今度は本物の王子様みたいにキラキラした微笑みを見せた。
「ねぇ千愛」
「ん?」
「このまま僕と結婚しない?」
「へっ」
ぱちくりと瞬きをし、数秒間フリーズした。
そうか、ハロウィンのお祭り気分でふざけて言ったのかと理解したけど、どうも冗談って雰囲気でもなさそうだ。
私は慌てて言葉を返した。
「急に何言い出すの?」
「別に急ってわけじゃない。千愛と再会したら言おうと思ってた。君を愛してるって」
真剣な眼差しでストレートに告白を浴びせられ、再び固まった。
あいしてるっ……だって!?
鼓動がドクドクとうるさく騒ぎ立て始める。