第14章 再会
そして10月も半ばを過ぎた頃、ジャンプを読んでいると呪術廻戦のラストページで突然次号予告が目の中に飛び込んできた。
『五条悟、獄門疆から突如現る。虎杖、伏黒と密談!?』
瞬きを繰り返してもう一度その文字を読み直した。
「五条先生に会える!!」
独り言にしては大きすぎる声が出た。会えるってなんだ。会えるわけじゃない。漫画で読めるだけだ。
SNSはこの話題で持ちきりになっていた。五条先生・五条悟・獄門疆と三つのワードがトレンド入り。
勤務先のファミレスでも高校生の女の子がパフェを食べながら呪術廻戦を話題にしていた。五条先生出てくるみたいってはしゃいでいる。
私もそわそわして落ち着かない。次号が気になって気になって仕事の合間に何度もスマホでこの予告コメントを見た。
そして日曜日の深夜になり、日付が変わる0時きっかりにアプリを開き本誌を購入し、ジャンプをめくる。