第14章 再会
スミレさんには五条先生が借りていたスマホを返却した時に、ジョーはここにいる必要がなくなって別の場所に行ったのだと話した。
「ジョーがいなくなって半年だっけ?」
「どうだったかな」
とぼけた風に答えた。正確にはいなくなって7ヶ月だけどそんな細かい修正をしたら、まだ彼との別れが傷跡を残しているのがバレバレだ。
こんな私の強がりなんて見破られているような気もするけど。
「来月はハロウィンあるしジョーに仮装させたかったぁ。イケメン貴公子! 中世の騎士とか似合いそうじゃん」
「ハハ、そんなキャラじゃないって」
「えぇぇー神坂ちゃんのこと守る! って感じの男だったじゃない」
「そ……かな」
スミレさんの目にはそう映ったのか……。
でもそうやって思い返すと、いつ頃からだったか五条先生は私のことを守ってくれているような言葉や態度を出していたように思う。