第3章 下着
「ありがとね。君が仕事に行ってる間、真面目にクローゼットとのつながりや、過去に時空を扱う術式がなかったか思い出してみるよ。それから開門した時の状況も。発動条件がわかれば元に戻れる可能性が高い」
「はい」
呪術を語る時の五条先生はやっぱり頼もしくてかっこいい。ちなみに、どれくらい先生がこちらの世界に滞在する事になるかわからないけど、生活に慣れるまでWi-Fiには接続しないでってお願いした。
それは先生が呪術廻戦の情報をネットから不用意に入手しないためだ。エゴサして五条先生や他のキャラのことを調べないため。
いいことばかりが書いてあるとも限らないし、何より術師たちの訃報を知ったらさすがの五条先生もダメージを受けると思ったから。
もし滞在が長くなれば、ネットを使わざるを得なくなるだろうけど今はデメリットしかない気がする。
それに、ひょっとしたら今晩にでもまた二次元への道が開通して、お帰りになられるかもしれない。だったら余計な情報は頭に入れない方がいい。
五条先生は、ネットが使えないのはさすがに不便すぎない? って初めは不服そうだったけど、何度か懸命にお願いすると、千愛がそこまで言うならって、僕は居候の身だしねって、同意してくれた。
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