第10章 本当の出会い
きっと悟は私のことを可愛がってくれている。そう思った。
その証拠に、悟は隠れんぼしたら私がどこに隠れても「みーっけ」って言って必ず見つけてくれるもん。
悟がいると安心する。だから優しい時はお兄ちゃんって呼ぶことにした。
五条家の別宅に遊びに行った時、私はまたもや悪い奴らに襲われた。そいつらは呪詛師って言うワルモノらしい。
どうしていいかわからなくて、ママに会いたくて泣いた。
不安で手を握ってほしくて悟を呼んだ。そしたら悟が助けてくれた。守ってくれた。私は胸がいっぱいになった。
どこにいても万愛を見つけるって悟が言う。
お空みたいな目をしてるから雲の上から私を探せるの? すごいな。大きく包まれているような気持ちになった。
そして心の中で誓った。
――万愛もいつか悟を助けたい。立派に呪術が使えるようになったら万愛も悟を守るからね。