• テキストサイズ

【呪術廻戦】獄門疆から君のもとへ〜五条悟〜

第10章 本当の出会い


 握りしめていた手に力をこめる。

「こうやって手をぎゅって握ると安心しない? 大丈夫って気持ちになる」

「うん。安心する」

「万愛が大きくなって誰かのおててを包みたいって、そう思ったらそれが愛」

「愛?」

「万愛の力を引き出すもの。それは決して悪いものじゃない。愛だから……大切な人の幸せを願う気持ちよ。忘れないで」

 母親はそれからすぐに息を引き取った。

 ぐったりとして微動だにしない母親に、女の子は声が枯れるまでずっと泣き続けていた。

 こうして女の子はひとりぼっちになった。



/ 681ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp