第10章 本当の出会い
「悟くんと同じくらい強い子供を保護しての。実に興味深い子でな」
そう言われて初めて足を止めた。俺と同じくらい強いって? 振り返って爺さんをキッと見上げた。
「嘘つけよ。んなやつ見たことねーよ」
「加茂家の血筋、いや五条の血筋かもしれん」
その曖昧な説明に俺は関心を持った。加茂家や五条の中にそんな子供がいるなんて聞いたことねー。
「頼み、聞くだけ聞いてやってもいいけど」
「その子の術式を六眼で一度見てくれんか」
「んなもん使えばすぐわかんじゃねーの? 子供がやる術式だろ?」
「使えないのか、使わないのかさっぱりでな」
全く訳がわからなかった。どんな奴なのかと気になって爺さんの家に行ってみると、驚いたことにそいつは年下の女だった。
ちっちぇー弱そうなガキンチョ。